ビジネス

ノーツからシェアポイントへ

仕事の関係で、長年愛用してきたロータスノーツからマイクロソフト製品への切り替えをすることになりました。

マイクロソフト製品群はとてもわかり難いです。

各製品の役割分担が体系だっておらず、何をどう使っていいのかで先ず躓きます。

とは言え、足掛かりを作らないと仕事が進まないので、とりあえずノーツとシェアポイントを比較することにしました。

ノーツとの違いを意識しながらシェアポイントを調べていくと、根本的な製品の思想が全く異なると感じました。

端的に表現すると、ノーツは個別文書を起点とした文書制御、シェアポイントはファイルの保管を起点としたファイル管理システムだということです。

ノーツは文書制御

ノーツは文書の中に管理属性を追加する事で、文書を制御できる事が最も大きな特徴です。

カテゴリー属性を追加することで、一覧ビューでカテゴリー別に文書を層別することが可能になります。

また、文書に作成者情報(その文書を編集できるユーザ情報)を追加し、文書の作成進度に応じて作成者情報を書き換えることで、ワークフローが可能となります。この機能は結構複雑なワークフローにも容易に対応できるので、組織体制に合わせたワークフローシステムに比較的容易に対応できます。

このように文書の複雑な制御が行えることが、ノーツの大きな特徴です。

シェアポイントはファイル管理

これに対し、シェアポイントはファイルサーバの延長でファイル管理を行うシステムです。

例えて言うなら、「ファイルサーバーをクラウドに持っていくと、ユーザはどんな使い方をして、そのためにはどんな機能が必要とされるか」が製品の思想にあるようです。

このコンセプトはマイクロソフトが思いついたわけではありません。もともとグーグルのGoogleDocというサービスに対抗してできた製品機能です。

GoogleDocはエクセルやワードをクラウドで利用できるグーグルのアプリケーションサービスです。ブラウザ上でエクセルやワードを操作するので、製品版のエクセルやワードに比べると使いにくいアプリです。マイクロソフトも当初はオフィス製品を脅かすサービスとして脅威を感じていなかったと思います。

GoogleDocは思わぬ方向でマイクロソフト製品の脅威となります。それはエクセルやワードの機能互換であれば恐れる必要はなかったのですが、思わぬ使い方をされるようになります。

クラウド上にあるエクセルを複数のユーザが共同で編集をするようになったのです。あるユーザは海外の拠点と共同でドキュメント作成を始め、またあるユーザは製品の仕様書を発注主とサプライヤのエンジニアが共同で仕上げていくような使い方を始めました。

こうなるとアプリの操作性の優劣は大した問題とはなりません。GoogleDocはG-suiteと名称を変え本格的に企業ユースをターゲットに方向変えました。

マイクロソフトとしては、ドル箱のオフィス製品の脅威を感じ、オフィス製品をクラウドサービスに移行し(オフィス365)、共同作業に必要なファイルサーバ機能のクラウドサービスであるシェアポイントオンラインを追加しました。それ以外に共同作業に必要なコミニュケーションツールのSkypeを強化したTEAMSをサービスの追加しました。

オフィス製品を守るために必要な機能を都度追加してきた為に、全体が体系化されていない事が、マイクロソフト製品のわかり難さの原因だと思います。

ノーツからの移行は必要か?

製品の根本的な思想が異なるノーツを、機能が似ているという理由だけでシェアポイントに乗せかえることには、無理があります。

データベースの移行を目的にすると、できないことがたくさん出てきます。強引に移行しても、「今までできていた事ができない、不便だ!」の声が抑えることが出来ずに、プロジェクト失敗の烙印を押されます。膨大なコストをつぎ込んで同じ機能を構築する事も不可能ではありませんが、ROIを回収できない投資ができる訳はないので、プロジェクトはいづれ破綻します。

方針として許されるのであれば、ノーツは継続すべきです。

その上で、オフィス365の優位性を活かせる業務に業務プロセスごと作り変えることが、IT戦略としては正しい方向だと思います。

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